25%がすでにAIに仕事を奪われ始めている

「AIに仕事を奪われ始めている」――そんな実感を裏づける調査が出ました。ある調査で、AIに仕事を奪われる時期について、最も多かった回答が「すでに奪われ始めている」(25.0%)だったのです。この数字を、リアルな実感として受け止めています。定型業務から、AIによる代替が着実に進んでいる。その流れを、実務の視点から考えてみます。

目次

「奪われる仕事」は、定型業務から

この調査で、AIに奪われると思う仕事の1位は「問い合わせ対応」(18.2%)でした。次いで「データ入力」(13.8%)、「文章作成」(11.6%)と続きます。さらに、「チェック作業」「議事録作成」「入力作成」「プログラミング」なども挙がっています。

AIに奪われると思う仕事(上位)
1位 問い合わせ対応18.2%
2位 データ入力13.8%
3位 文章作成11.6%
4位以下 チェック作業・議事録作成・プログラミング 等

並べてみると、傾向は明確です。ルールに沿って進められる、定型的な業務から順に置き換わっていく。これが、AIによる代替の実像です。手順が決まっていて、判断の幅が小さい仕事ほど、AIの得意分野と重なります。管理部門の業務にも、こうした定型業務は数多くあります。他人事ではありません。

見逃せない「フィジカルAI」の盛り上がり

この調査はホワイトカラー業務が中心ですが、同時に注目したいのが、フィジカルAIの盛り上がりです。

最近ニュースで見る、中国のヒューマノイドロボットの動きは、驚くほど自然で滑らかです。ひと昔前に人気を博した日本のロボットと比べると、その進化のスピードは、比べものになりません。ソフトウェアの中だけで完結していたAIが、身体を持ち、現実の作業を担う領域へと広がってきています。ホワイトカラーの定型業務だけでなく、物理的な作業も、AI・ロボットの射程に入りつつある。変化は、画面の中だけの話ではなくなってきているのです。

それでも、過度に悲観する必要はない

ただ、こうした変化を、過度に悲観する必要はないと思っています。調査の回答者からも「エンジニアや開発者、システムへの実装まで、AIにできてしまう」という声がある一方で、新しい技術が普及すれば、必ず新しい仕事も生まれるからです。

ロボットやAIが増えれば、そのメンテナンス、運用管理、トラブル対応、そして倫理やガバナンスの整備といった、これまで存在しなかった業務が、確実に必要になります。AIが仕事を「奪う」その裏側で、AIだからこそ必要になる仕事が「生まれる」。実際、AIを安全に使うためのルール作りや統制は、管理部門にとって、まさにこれから広がっていく新しい役割です。奪われる面ばかりを見れば不安になりますが、生まれる面に目を向ければ、そこには新しい機会があります。

「なくなる仕事」と「生まれる仕事」は、いつも入れ替わる

歴史を振り返れば、自動化のたびに、「なくなる仕事」と「生まれる仕事」が入れ替わってきました。フィジカルAIの時代も、おそらく同じです。

恐れるより、新たに生まれる領域に、どう自分の立ち位置を移していくか。その視点を持てるかどうかが、これからの働き方を左右するのだと感じています。定型業務がAIに置き換わっていくなら、その先で必要とされる「AIを使いこなす側」「AIを管理・統制する側」へと、自らの立ち位置を移していく。変化の波に飲まれるのではなく、波の少し先に、自分から動く。管理部門の実務家として、この視点を持ち続けたいと思います。

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参考・出典

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